このページでは、プラモデルや模型製作には欠かせない、ヤスリとサンドペーパーの種類と上手な使い方について詳しく紹介しています。
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プラモデル製作用ヤスリ、サンドペーパーの種類と上手な使い方!
プラモデルや模型の製作工程において、バリ取りやゲート処理、表面仕上げに欠かせないヤスリやサンドペーパー。塗装する場合特に重要なのがパーツの表面処理だ。良い作品に仕上げるためにも、ヤスリやサンドペーパーなどを上手に使い分けよう。
そこで今回は、ヤスリやサンドペーパーの種類と上手な使い方について紹介していきたいと思う。
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クラフトヤスリ:
クラフトヤスリは、プラモデルや模型のパーツのバリ取りやゲート処理、パテの粗削りなどに使う。
市販されているヤスリは、「プラスチック専用」というよりは金属やその他素材の切削加工にも使用可能なタイプが多いが、金属の切削に使用した場合ヤスリの切れ味が悪くなるとプラスチックの切削性が落ちるので、出来るだけ「ホビー専用」と「金属用」は分けて使用した方がいい。
ヤスリには、目の粗さや形状、太さなど色々種類があるので、切削したい場所や用途によって使い別けると作業がはかどる。
クラフトヤスリの種類:
クラフトヤスリには以下のように様々な種類(形状)がある。プラモデルのようにプラスチック素材を削る場合、「目」はあまり粗くないほうが好ましい。
経験上、私がよく使用するのは以下の画像の赤枠で囲った種類だ。これだけ揃えておけばほぼヤスリ作業には十分だろう。
材質の違う特殊なヤスリ:
○ハードコートヤスリ:
ハードコートヤスリ HG (半丸・7.5mm幅)(ヤスリ)[タミヤ] |
RCカーなどのカーボン製パーツや金属パーツの加工に最適なヤスリ。
ハードクロムコーティングにより高い耐久性と目詰まりのしにくさ、シャープな切れ味を実現。
さびにくいのも特徴。ステンレスなどの硬い材質はもちろん、プラスチックにも使用可能。
両面使える半丸断面で先端が細く、平面、曲面、穴などを削るのに便利で、グリップ部は滑りにくく手になじむ特殊コーティング仕上げ。
○エッチングヤスリ:
エッチングパーツをカットした後に残る切り口のバリを、スムーズに削り落とせるダイヤモンドヤスリで、切削力と仕上がりのバランスに優れた粒度#400のダイヤモンド微粒子を、ニッケル電着法で強力に固定している。
万能ヤスリや紙ヤスリにはない作業スピードを実現し、ネイビーブルーのグリップは滑りにくいゾルコーティング仕上げとなっている。
タミヤ エッチングヤスリ 品番74066 |
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クラフトヤスリおすすめはこれだ!
私はおすすめしたいクラフトヤスリは、タミヤから販売されている「クラフトヤスリPRO」だ。
これは、プラスチックや硬化したパテの加工など模型製作に最適なプラスチック専用の高性能ヤスリで、一般的なヤスリとは違い精密な切削加工によって刃をつけた波目ヤスリの採用に加えて、削りカスの排出性を高めるチップブレイカーが追加加工されている。
高い切削性能はもちろん切削面が滑らかに仕上がり、しかも目詰まりが少ないので作業効率がとても良い。木工用でも使用可能(金属は不可)だ。
平(幅:6㎜・10㎜・16㎜)、半丸(幅10㎜・15㎜)、丸(径:3㎜・6㎜)のバリエーションがラインナップされている。
↓私がとてもよく使用するサイズはこの4種類。おすすめだ!
タミヤ クラフトヤスリPRO(平・10mm幅) 品番74059 |
タミヤ クラフトヤスリPRO(丸/3mm) 品番74071 |
タミヤ クラフトヤスリPRO半丸10MM幅 |
タミヤ クラフトヤスリPRO(平/6mm) 品番74069 |
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サンドペーパー:
サンドペーパーはとにかくよく使う。
塗装しなくてもそこそこのクオリティに仕上がる「ガンプラ」などはゲート処理程度しか行なわないためサンドペーパーはあまり使用しないかもしれないが、塗装することを前提とした場合、ゲート処理やバリ取りはもちろん、ヒケなどを消す作業を必ずと言っていいほど行なうのだ。
サンドペーパーは粗さを示す「番手」があり、表面の処理状態に応じて使い分ける必要があり、市販されているペーパーには「ホビー用」としては適さない金属素材用のモノがあるので、必ず「プラスチックや木材用」を選択しよう。
また、プラモデルに適しているのは、水をつけて磨く「水研ぎ」が可能な耐水ペーパーが良い。
サンドペーパーの種類:
「タミヤ製フィニッシングペーパー」を例に挙げてみると、番手の種類と主な用途は以下のとおりだ。
○180番:
粗削り専用。改造でパテ盛りした部分を大きく削る時などに使用。私はほぼ使わない。
○240番:
粗削り専用。こちらも粗削りに向いているが、180番よりは目が細かい。こちらも私はほぼ使わない。
○320番:
中粗目。プラモデルのパーツの表面処理をするなら、この粗さ以上が限度。180番や240番では表面の擦りキズが消えなくなる。
○400番:←よく使う!
パーツの表面処理に一番よく使うのがこの番手。私の場合パーツの表面処理はまずこの400番だ。
○600番:←よく使う!
こちらも400番の次によく使う。私は、400番で表面処理した後の塗装前の仕上げにこれをよく使っている。600番で入念に下地処理しておけばサーフェイサー塗装でキズはほぼなくなる。
○800番:
色々なブログやサイトなどでパーツの塗装前の下地処理でよく勧められているのがこの800番。丁寧に処理すれば、サーフェイサーなしで上塗装してもキズがほぼ出ない番手。私の場合600番で済ませるためほぼ使用しない。
○1000番:
カーモデルのボディやバイクモデルのカウルなど、塗装で光沢仕上げが前提となるパーツの下地処理に最適。サーフェイサー塗装後の表面磨きにも程よい番手。
○1200番:
用途的には1000番とほぼ同等。当然1000番より細かくなる。
○1500番:
カーモデルのボディやバイクモデルのカウルなどのクリア塗装後の磨きによく使用する番手。1000番以上になると「削る」というより「磨く」作業となる。
○2000番:
タミヤ製フィニッシングペーパーでは極細目。光沢パーツの磨きやクリア塗装後のペーパーでの最終磨き用。クリアパーツのパーティングライン消しやキズ消しの荒磨きにも使用可能。この後の磨き作業では「コンパウンド」を使用することになる。
※以上のようにサンドペーパーには用途によって使い分けなければならない。どの番手を使うかはユーザー次第だ。私が塗装前によく使うのは400番と600番、仕上げや磨きによく使うのは1000番と2000番。
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スポンジヤスリ(スポンジ研磨剤):
ホビーショップやホームセンターでも簡単に入手できる「スポンジヤスリ(研磨剤)」。
これは、木工家具等の仕上げ研磨や金属塗装肌の研磨、塗膜の剥離作業などに使われ、特徴はスポンジベースなので柔軟性があり曲面によくなじむ。また目づまりしにくく水洗いも可能なのだ。
番手の種類は以下のとおり(3Mの場合)
○120~180番(ミディアム)
○240~320番(ファイン)
○320~600番(スーパーファイン)
○800~1000番(ウルトラファイン)
○1200~1500番(マイクロファイン)
などがある。3M(スリーエム)の114㎜×140㎜が一番使いやすくおすすめ。
プラモデルのパーツでは、曲面が多いパーツの表面処理に便利だ。
スポンジ研磨材・スポンジやすり 3M社製【嬉しい♪メール便OK!】|スポンジ研磨剤|スポンジヤスリ| |
サンドペーパーのおすすめの使い方:
タミヤ製フィニッシングペーパーでは、サイズが横93㎜×縦228㎜と縦長の大きな紙状となっている。メーカーによっては300㎜×300㎜と大判タイプもあるのだ。これを使用するたびにハサミなどで用途によって切り分けなければならないのだが、使うたびに切り分けるのがそこそ面倒だったりする。
私の場合、幅10㎜~15㎜の帯状にあらかじめ切り分けておき、天チャック袋に番手を表示して保管している。こうしておくと使いたい時に袋から出すだけで作業にかかれるので、効率が良い。ぜひおすすめしたい保管方法だ。
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パーツの平面処理におすすめのペーパーの使い方!
サンドペーパーはその名の通り「紙」素材なので、削り方次第では角ばったコーナーやパーツの端をダラシてしまう可能性が高い。そこで平面処理用サンドペーパーのおすすめの使い方を紹介しよう。
①サンドペーパー裏側に両面テープを貼りつける。
サンドペーパーに幅広の両面テープで端から端まで隙間なく貼り付ける。(裏表分2枚作る)※隙間があると使用サイズにカットした時にサンドペーパーがめくれてしまうので注意!
②「デコパネ」にサンドペーパーを両面にしっかり貼り付ける。
この「デコパネ」はいろんなカラーが揃っているので、サンドペーパーの番手別に使うカラーを分ければ、色の確認だけで番手が判別できるので超おすすめ!
※「デコパネ」とは、発泡ポリスチレン素材のボードで適度な弾力があるので、サンドペーパーを貼り付けるとヤスリ作業がしやすいのだ。
この「デコパネ」にサンドペーパーを両面しっかり貼り付ける。
③サンドペーパーサイズにカットする。
デコパネはカッターナイフで簡単にカット出来るので加工しやすい!
④使いやすいサイズにカットして使用。
使いやすいサイズにカットして使えるし、デコパネの色がカットした断面から見えるので、ペーパーの番手によって色分けすると分かり易く使いやすい!
私の場合、320番は「イエロー」、400番は「レッド」、600番は「ブルー」、1000番を「グレー」のデコパネを使用し、10~15㎜幅の棒状にカットして使用している。
★使い心地は?
ほどよくスポンジの弾力があるので、ペーパーがよく密着して削りやすい。平面やなだらかなカーブのペーパー処理にはもってこいなのだ。
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他にも便利ツールがある!
他にもこんな便利ツールはある。
wave(ウェーブ)から販売されている「ヤスリスティック」だ。こちらは前述で私が製作したものに近いスティック状のヤスリ。両面紙ヤスリが貼られ、ヤスリの裏側は軟質スポンジベース、中央が硬質樹脂ベースとなっていてこれがサンドイッチになっている。
これも自由にカットして使用可能だが、中央の硬質樹脂が結構硬く、カッターナイフでカットするには少し手こずる。
WAVE ヤスリスティックSOFT (#80〜#1200) |
サテライトツールスから販売されている「タイラー」。
こちらは樹脂製のパーツにサンドペーパーが貼り付けてある、平面処理に便利なツール。エッジの立った平面処理ができて、ヤスリ作業効率も格段にスピードアップできる優れものだ。
難点は、ペーパーが消耗してしまうとただの樹脂製パーツになってしまうので、剥がして新たに貼りなおすか廃棄することになる。ペーパー裏がプラスチックなので弾力はなく、消耗も比較的早い気がする。(個人的見解だが…。)
サテライトツールス ST-111 タイラー400(3個入り) サテライトツールス [タイラ-400]【返品種別B】 |
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プラモデル製作用ヤスリ、サンドペーパーの種類と上手な使い方!の記事まとめ:
ヤスリとサンドペーパーについて解説させて頂いたが、いかがだっただろうか?
プラモデルや模型をキレイな作品を製作する上で、ゲート処理やパーティングライン消し、表面処理は極めて重要な工程と言える。
地道な作業ではあるがこの工程を怠ってしまうと、せっかく綺麗に塗装しても作品としてのクオリティが下がってしまうのだ。自分に使いやすいツール選びや、必要なツールを作っておくことで作業の効率化を図ることができるので、ぜひ参考にして頂きたいと思う。
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